山カフェ「アネテ・アニヴェール」の日々あれこれ。
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山へ:八ヶ岳(山のカフェめぐり)
長い間、夏期休業ありがとうございました。
すっかり日常の生活に戻っております。もちろん、カフェも通常営業中です。


※これは小淵沢名物駅弁。びっくり!お弁当とは思えない程の野菜の量でしたー。

お休みの間、山へ行ってきました。
(この記事長めですが、どうぞお付き合いくださいませ。)

2泊3日八ヶ岳へ。
以前購入して使う機会を逸していたテントの出番だ!ということで、テント泊。
(そして、まさかの1人旅(笑。)

朝の6時に岡山を出発。新幹線&ワイドビューしなの&電車を乗り継ぎ、
最短でも目的の小海駅に着いたのは12時30分頃。(長かったぁー。)
甲府辺りは天気が良いという予報だったはずが、東へ行くほどにお空に分厚い雨雲が。
小海駅は残念ながら雨。
そこから、40分ぐらいバスに揺られて登山口へ。

※登山口。ひっそりとしています。

とりあえず、入山するには遅くお昼も過ぎているので、黙々と登ることに。
下山してくる人とはすれ違っても、登ってくる人はなし。

苔生した雨に包まれた艶やかな森。
天気は残念でしたけど、山の空気を吸うと何だか体の細胞がムクムクと元気になる気がします。
途中で有名?らしい恐竜にみえる木もあり、なかなか楽しめる登りでした。

※ティラノサウルスに見える!?

雨の音と自分の呼吸ぐらいしか聞こえない静かな時間をゆっくり2時間楽しみ、
目的地のしらびそ小屋に到着。

ここがC1です。

テントの受付を済ませて、
目的の1つでもあるカフェを!
トーストが有名なしらびそ小屋。(雑誌に載っているのを見て、前々から訪れてみたかった山小屋)

しかし、人気のためか軽食のメニューからは外されてましたー。残念。
(小屋泊まりだと朝食で出してくれるらしいです。)

気を取り直し、コーヒーを頼んでみました。

すっきりとした味わいのおいしいコーヒー。
コケモモのジャムつきのリッツ付。
このジャムが美味しい!
(あー!このジャムで分厚いトースト食べたかったー!!←全く諦め切れてない…笑)

窓の外にはミドリ池があり、えさを食べに来た鳥も見えます。
運がよければ、リスにも会えるそう。

お話させてもらった先客のおじさまはここでゆっくり2泊するのだそう。
それもありだなぁー。と、思える空気をまとった良い小屋でした。

しかし、私はテントの身^^;
名残惜しくも小屋を出てテント設営。
移動が長かったのもあってか、夕食を食べるとすぐ眠りにつきました。

朝起きるとゴーゴーという風の音。
ありゃりゃ。今日も雨かな?
・・・と、心配しましたが、テントから出てみると晴れ間が!
これはラッキーと思い、意気揚々と出発。

※晴れているけど、山頂はガスっていますね^^;

2日目は、ミドリ池→本沢温泉→夏沢峠→硫黄岳→夏沢峠→根石岳・天狗岳→黒百合平の予定でした。

天気も晴れて順調。
最も標高が高い露天風呂のある本沢温泉に到着し、休憩。


※写真2枚目がびっくり露天風呂。登山道から丸見え。誰も入ってなくてホッとしました(笑)
晴れ間はいつしか見えなくなり、稜線に近づくほど、天気は怪しくなる一方。
風もびゅんびゅん吹き始めました。

霧に包まれた夏沢峠に到着。
見えるはずの硫黄岳の爆裂火口はガスに覆われて全く見えず。

・・・あ、荒れてる。

ここで硫黄岳に向かうのは断念しました。
休憩してとりあえず、黒百合平を目指すことに。

濃霧に風があるものの、榛松帯にいるのでそんなにヒドイとは思わず。
しかし、前から来る方にすれ違う際に「この先は風が強いから気をつけて」
結構ボロボロの感じの様子(今思えば・・・)で言われたにもかかわらず、
特に何とも思わず「はーい。ありがとうございます!」と元気よく返事したのもつかの間。
状況が一変。

ドえらい突風に。
いえ、爆風とでも言うのでしょうか?
榛松帯から抜け出したそこは吹きっさらしの稜線。

しっかり足を踏みしめて1歩。そして1歩…とゆっくり歩きますが、息が上手く出来ない。
呼吸もままならない。視界も5m先が見えない濃霧。
爆風によって、踏ん張っていても体がジリジリ動いてしまう恐怖。気を許したらまさか落ちる!?と思う爆風。

容赦なく吹き付ける風。
体ごと持っていかれそうになった・・・その時。

ちょうど高山植物を保護するためにロープを張っていたのが助けとなり、
木の棒に掴まって難を逃れることができました。
「ふーーー。危ないぃ。」
1人なので、心の叫びで気持ちを落ち着かせる。(苦笑。1人ってこういう状況の時、非常に心細い。)

このままでは進めそうにないし、心が乱れているので落ち着かせるため「根石岳小屋こっち→」みたいな看板にもたれかかり、
息を整え、これからの行動について考える。その間も爆風は続きます。
すると、そこへ根石小屋から出てくる人。
ルート確認に来たそう。しかし、やはり進むことはままならず、他の登山客も小屋に避難していると言うので私も同じく避難。

2時間ほど風待ちをしたでしょうか。
一向に止む気配はありません。
(もともと根石小屋付近の突風は有名だそう。だけど、ここまで荒れているのはあまりない By根石小屋常連のおじさん)

他の登山客も根石岳へアタックするも、その先は進めないと判断して、
ほとんど人たちが泣く泣く夏沢鉱泉へ下山。

単独行の2人は、少し晴れ間が出てきたような気がすると言って(気のせい?実際には全く変化なし)
それぞれ黒百合平へ。
その人たちが出発してから30分。
私もいよいよ下山か黒百合平かどちらかに歩みを進めねば。

今後どうするか根石小屋の常連客のおじさんと色々お話し、
「せっかく来たのだから。というのは無し。」「無理だと思ったら戻ってきなさい」
と言って、黒百合平へ向かう私を見送ってくれました。

「撤退する勇気」

改めて、身にしみる判断。
その言葉を胸に先ずは根石岳へ。
爆風。き、きつい。とりあえず山頂だ。

山頂に着くと少し風が弱まったのもあって、吹っさらしの稜線ではないことを考え、先へ行くことに。

常にこんな感じの稜線。ガスってて先がが見えない・・・(汗。
ずっと濃霧と突風との闘い。
注意しながら歩みを進めるだけ。

どこが怖かったかと言えば、東天狗岳の山頂直下にある格子状の鉄板。
風がビュンビュン吹いている中、鉄板に足を載せるのは、いやぁ躊躇しました。
ツルッと足を滑らせたら崖に落ちちゃうんですから。

そんなこんなで何とか東天狗岳に到着。
そこにまさかの人!逆ルートから来てこれから戻るとのこと。
黒百合平辺りまでご一緒させていただくことに。
人と会話する有り難さ。とっても身にしみました(笑)

無事、黒百合平に。
目的のカフェへ。

※看板がかわいいです。

小屋の中へ入ると皆さん談笑したり、暖を取ったりしています。
さっきまでの状況とは一変。嘘みたいです(笑)


有名なこけもものカップケーキをいただきました。
ふんわり優しい甘みが口いっぱい、全身に染み渡ります。
これでやっと緊張が取れました。

黒百合平でC2。

3日目。
当初の予定では、「にゅう」(←山の名前)に登って稲子湯へ戻るコース。
天気が良ければ、眺望の良いと言われる「にゅう」に登りたかったものの、
朝の天気は相変わらずの濃霧。

無理はせず、渋の湯への下山にしました。

下山し始めてすぐに沢なのか登山道なのか分からない道を歩くことに。
どうやら前日からの雨で水量が増しているみたいでした。
普段なら水音を聞きながら、さわやかな気分で下れそうな道も
沢の増水で終始緊張しながらでした(汗。

それでも苔むす森を歩くのは楽しいものでした。

途中、登山客とすれ違いましたが、みんなあまりにも軽装。
小屋があるからって大丈夫?というような感じ。
トレイルランをこの天気の中するのか短パンにランニングシューズといういでたちの人も。
滑ったら怪我しちゃうだろうなー。
何かあったらどう対応するんだろう。
とっても不安になる人たちばかりでした。
登山を楽しむ人が増えるのはとても良いことだと思いますが、
重装備にした方が良いとは言いませんがもう少し装備の見直しをした方が良さそうです。



そしてそして、
無事、渋の湯に到着!
天下の霊湯というだけあって、趣のある良い湯でした。
当初は散策程度な感じの計画だったのが、天気のおかげでなかなかハードな山行に。
1人合宿してるような感じでした(笑)

ここから、
休まず長野は戸隠を目指します。
(大学の部活の行事へ出席するため)

最後の締めのカフェは、戸隠の越水地区にある「ヒマラヤの詩」
戸隠といえば、ここに来るのが私の定番。(泊まりはもちろん樅の木山荘!)

以前の写真を使ってるので、季節がちょっと違います。

いつもならドゥドゥ茶を飲むんですが、

今回は喉が渇いていたのもあって、
「ルバーブスカッシュ」これがとっても美味しかった♪
と「我的杏仁豆腐」これまた美味しかった〜。

でも、これ見てください。杏仁豆腐に顔が。
店主のYさんがケラケラ笑って持ってきてくれたので何かと思ったら、
盛り付けの際に割れちゃって顔が出来上がっちゃたとのこと。
みつめられて食べるの何だか怖い。
顔を崩さないように食べようと周りからせめると口を開いたり閉じたり・・・何だか怖い。
Yさんに途中経過を見せると涙を浮かべて笑ってたけど、これ嫌がらせですか?Yさん!!・・・笑。


今回の山カフェ巡りは3店舗制覇。
まぁ、「ヒマラヤの詩」は山の中ではありませんが。
なかなか満足の行く旅でした。
でも、やっぱり誰かと行く方が楽しいだろうなとは思いました^^;
(長い文章最後までありがとうございました!)


※下山してこのお盆の時期に、とても遭難が多かったことを知ると、
無事に行けたから良かったものの、あの稜線での判断は本当に正しかったのかと反省するばかりです。
山に入る際は自己責任は当たり前ですが、やはり安全第一を心がけて楽しみたいものですね。
山のこと comments(4) trackbacks(0)
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